自宅保管の品です。大変美品ですが古いものですので、表紙など若干の経年変化はございます。ご理解頂ける方にご検討をお願い申し上げます。

いのち煌いて　仁科亜季子

女優デビュー、非難を浴びた、俳優・松方弘樹との恋、家出や結婚生活、壮絶ながん闘病…。今だから明かせる仁科明子の衝撃の自叙伝。

第一章女優ー「クルミのガンコちゃん」といわれた少女時代から、芸能界にデビューして「女優」として目覚めるまで。厳しく育てられた思い出や「姉のファーストキスの意外な相手」、初ヌードなど女優時代のエピソードが描かれています。第二章激愛ー妻子ある松方弘樹と恋におち、寝る暇も惜しんで東京ー京都を何度も往復、密会を重ねていった日々が描かれています。家も芸能界も捨てる決意で家出、「不倫愛」は世間の知るところに。「失踪・電撃引退」の真実を知ることができます。第三章夫婦ーやっと結婚したものの、さまざまな試練が待ち受けていましたが、傷つきながらも妻としての基盤を固めていきます。「やんちゃ坊主のような」松方弘樹の家庭での素顔は、ファンならずとも興味深いところです。第四章がんー二人の子供にも恵まれ、順調そのものだった彼女を突然襲った「がん」。告知から抗がん剤治療、手術、リハビリまでの過酷な闘病生活と、それを支えた夫や子供たちの愛が描かれています。第五章生還ー多くの人の励ましを受けて、彼女は病魔に勝ちました。さまざまな後遺症に苦しみながらも、家庭との団らんで「生きていてよかった」としみじみと思います。その姿は同じ病気を闘う人々の励まし


レビューより
昨年４月22日、愛知県岡崎市出身のシンガーソングライター岡村孝子さんが白血病を公表し、闘病生活に入るとのニュースを聞いて、わたしが真っ先に思い出したのは同じ岡崎市の、白血病と闘った中堀由希子さんのことだった。幸い岡村さんのその後の闘病経過はかなり順調なようで、さい帯血移植を乗り越えて９月下旬には退院し、復帰へ向けてリハビリ中と聞く。30年前だったら、白血病にかかった人がかくも早く回復へ向かうのは夢のような話であったはずだ。もちろん、さい帯血移植も骨髄移植も、受ける患者にとって非常に苛酷な治療であることは昔も今もあまり変わってはいないが、骨髄バンク、さい帯血バンクなど、医療資源としての造血幹細胞の受け渡しを仲介する組織がこの30年間に飛躍的に充実してきたおかげで、ＨＬＡの一致する兄弟姉妹に恵まれている人以外は造血幹細胞移植へのアクセスを最初から拒否されているという悲しい状況は、劇的に改善された。日本骨髄バンクの設立後まもない時期に、患者の立場からその充実を訴えて力尽きるまで闘った中堀さんのような人がいたからこそ、今のような状況が開けてきたのだ。岡村孝子ファンの一人として、さい帯血の提供者となったどこかの名も知らぬ赤ちゃんに感謝すると同時に、天国の中堀さんにも心からお礼を申し上げたい。ちなみに本書の18ページに引用されている中堀さんの手紙の文中には「好きなタレント……錦織一清、岡村孝子（家が近いのっ）」とある。生前の中堀さんもわたしと同じく、岡村さんのファンだったのだと知って、ますます嬉しい。