芦川いづみ出演3作品映画「霧笛が俺を呼んでいる」(1960)「憎いあンちくしょう」(1962)「美しい暦」(1963)
「霧笛が俺を呼んでいる」(1960)
17:00~の芦川いづみさんの歌が絶品!
1958年、日活に入社した赤木圭一郎さんの主演作品としては13本目の作品。初主演からわずか3年でこれだけの主演作品が存在することを考えても、TVの普及以前に映画が当時の世の中でトレンド形成に及ぼしていた影響が非常によく分かる。ちなみに赤木さんの後に日活に入社したのが高橋英樹さん。さらに後にTVドラマで大都会、西部警察で一世を風靡することになる渡哲也さんと続いていくので、このあたりもなかなか興味深い。
さて、芦川ファンの本作の最大の見どころというと、きっかり冒頭から17:00から始まる芦川さんの歌唱シーンである。暗闇にパッとスポットライトが当たって、紺の細身のワンピースに身を包んだ、少し憂い表情を湛えた芦川さんが登場するシーンだ。これはドキッとさせられる破壊力があって思わず何度も見返してしまう。芦川さんと歌というと、他作品では子供のお姉さん役として一緒に童謡を口ずさむシーンくらいしか残っていないし、第一、芦川さんの後に日活の看板女優を担うことになる浅丘ルリ子さんや吉永小百合さんのようにレコード音源としての録音が残されている訳ではないので非常に貴重だ。もちろん、貴重であるだけではなく、ボイスコントロールやタイムなども完璧で、何より歌いながら浮かべる物憂い表情には惹き込まれる。ここは芦川いづみさんのファンなら必見だ。
もうひとつ、この作品では、芦川さんが冒頭からエンディングまで、当時のトレンドのヘアメイク、ドレスコードで登場して彼女の端正な美しさがたっぷり堪能できる点も魅力。
この作品が公開されたわずか10か月後に撮影現場で起こった事故で夭折する赤木圭一郎さんは、石原裕次郎さんに続くヒーローを求めていた日活にとって待望久しい存在で、何といっても男らしい屈強な躯体と切れのあるアクションが魅力。ただ、あくまで個人的にいうと、演技自体はまだ粗削りで、それはそれで彼の魅力でもあるのだが、まだ作品全体をコントロールする経験や技術を吸収する途上にあって、それをサポートするバイプレイヤーの存在も非常に大きかった。そこで当時の日活のラスボスとして存在感を放っていた二本柳寛さん、その子分として深江正喜さんと内田良平さん、ストーリーのキーを握る葉山良二さんがキャストとして登場するのも作品全体に安定感を与えていて、この作品のストーリーの転換点で必ず登場する芦川さんの美しさと大人の女性としての台詞回しや表情も素晴らしく、この頃の日活映画としてぶっちゃけ言ってしまえば平凡な出来の脚本を引き締めていると思う。
とにかく、当時の日活作品の中でも見どころが多い作品であることは間違いない。
「憎いあンちくしょう」(1962)
開始早々、裕次郎が運転するオープンカーが地下駐車場から抜け出すシーンのリアリティに先ず驚く。
撮影は長回しが多用され、手持ちカメラが大活躍する。
車載カメラの殆どが実写なので、迫真性がある。
たまにスクリーンプロセスになるのはご愛嬌。
前半は恋人たちの生態を長回しの効果により瑞々しく捉えていて、目を見張る。
この演出はフランスのヌーヴェルヴァーグの影響なのか。
石原裕次郎と浅丘ルリ子が当時の最先端と思しきテレビ業界を舞台に、気の置けないプラトニックな関係で、丁々発止の会話、やりとり、スポーツカーや下着姿、サプリ?等の朝食等当時は刺激的であったであろう演出がなされていて見ているだけで面白い。
芦川いづみの役所、プラトニックな関係が純愛なのか?と問いかける。計算ずくでコントロールしようという関係だと言い放つが・・・
主役は最盛期の大スター裕次郎が健在。相方の浅丘ルリ子の生々しい演技が実に素晴らしい。
彼女の代表作と言いたい。長門裕之の好演も光っている。
後半は、打って変わって泥臭いロードムービーでジープとジャガーのロードムービーとなり驚いた。一転して熱血青春映画という感じ。両車両の疾走感が見ものである。これでもか、これでもかとなりふり構わず裕次郎を追い続けるルリ子。一途な愛がやがて通じる事に、
愛をテーマに色々と見せてくれて、当時は真っ直ぐにテーマを訴えてくれる。
新幹線ができる前か?未舗装の道路、街や車が高度成長期に差し掛かった日本を映し出していてタイムスリップも味わえる。
ラストに二人が高原で寝そべるシーンには、シンボリックな読みを誘発された。
「美しい暦」(1963)
みずみずしい学園の大らかな青春を純愛コンビの吉永小百合と浜田光夫で謳いあげる花の文芸青春大ロマン。原作は石坂洋次郎。 「青い山脈」を始めとした石坂洋次郎文学の映画化。秀麗な日本アルプスを背景にした町を舞台に、みずみずしい学園の大らかな青春を純愛コンビの吉永小百合と浜田光夫で謳いあげる花の文芸青春大ロマン。その他出演は長門裕之、芦川いづみ、藤村有弘。脚本は「伊豆の踊子」(63)の三木克巳、監督は「若草物語」(64)の森永健次郎。 【キャスト】 吉永小百合/浜田光夫/長門裕之/芦川いづみ/藤村有弘 【スタッフ】 監督:森永健次郎、脚本:三木克己、原作:石坂洋次郎 【特典】 劇場予告編収録
清楚で美しい芦川いづみ先生
生徒同士の恋と先生同士の恋が描かれるが、どうしても大人の魅力にあふれるいづみ先生に注目。1時間14分の観劇中の細やかな演技。ラストの求愛シーン。あのような熱い熱いプロポーズをされたら天国に行ける。吉永小百合の酔っぱらったシーンが楽しい。
商品発送は、「レターパックプラス」で送ります。