日本語解説付き
演奏 渡辺香津美(g)マイク・マイニエリ(vib)マイケル・ブレッカー(ts)スティーヴ・ジョーダン,ピーター・アースキン(ds)マーカス・ミラー(b)他
録音 80.3
1979年、“KYLYN”プロジェクトを終え、1980年マイク・マイニエリをプロデュサーに迎え、ニューヨークで録音。1979年来日したマイク・マイニエリが“六本木PIT INN”で渡辺香津美のライブを見て、コラボが実現。NYの一流ミュージシャンとの共演にひるむことなくオリジナル曲での渡辺香津美のプレイは圧巻。CM曲に使われた<ユニコーン>がヒットし、大きなセールスも獲得した代表作品。
マーカス・ミラーのベース,スティーヴ・ジョーダンのドラムがきざむリズムの波に乗り,まるでサーファーのように波の上を軽快にすべる香津美のギターは,ときにグッと腰をいれて波を切る。80年3月ニューヨーク録音。
「KYLYN」が日本を代表するメンバーとの渡辺香津美のベスト・パフォーマンスを記録したアルバムだとすると、居並ぶビッグネームを向こうにまわし本場ニューヨークでレコーディングした「TO CHI KA」は、まさにKAZUMIの名前を世界に知らしめた名盤中の名盤です。この黄色のジャケットがレコード店の店頭を席巻しました。
渡辺の金字塔的作品。マイク・マイニエリをプロデューサーに、マーカス・ミラー、ケニー・カークランドほか豪華共演が繰り広げられている。渡辺は録音前からNY入りして曲を作ったため、楽曲の雰囲気にも時代を反映したNYテイストが感じられる。
「CDジャーナル」データベースより
【渡辺香津美】
ギタリスト・コンポーザー・プロデューサー。
1953年東京都渋谷区生まれ。名実ともに日本が世界に誇るトップ・ジャズ・ギタリスト。
17歳で衝撃のアルバムデビュー。
驚異の天才ギタリスト出現と騒がれて以来45年にわたり、
常に最先端インストゥルメンタル・ミ ュージックを創造し第一線で活躍。
その速いテンポで繰り出される魅惑のアドリブと芳醇な旋律、
演奏技術を緻密に組み合わせることで、音の一つ一つに豊かな表現力を含ませ、
独自の<カズミサウンド>を創り出すことでも定評がある、まさしく<ワン・アンド・オンリー>の存在。
`79年、坂本龍一と結成した伝説のオールスターバンドを皮切りに、
YMOのワールドツアーへの参加が、渡辺香津美の名を世界的なものにする。
`80年の記録的な大ヒットアルバム<トチカ>に代表されるジャズ・フュージョン界のアイコンとしてフィールドを牽引する。
これまでに歴史に残る音楽家をはじめ、
内外トップミュージシャンとの共演数も群を抜き、国内はもとより世界中で公演。
現在はジャズ・フュージョンにおける多様なプロジェクトと並行し、
アコースティックを中心としたソロワーク<ギター・ルネッサンス>シリーズでのアルバムリリース、
ライブツアーを行い、海外フェスティバルからもソロおよび自身のプロジェクトで招聘され、
国内と半々のバリューで活動を展開中。
生粋のインプロヴァイザーたる資質を活かし、作・編曲においても独自の世界を構築。
クラシックギター界からの委嘱作品も好評を博す。
さらに舞台音楽のプロデュース、映画音楽への演奏提供など活動は多岐にわたる。
近年では<アランフェス協奏曲>を軸にオーケストラとの饗宴、3台のギターによる編曲と演奏など求道心とギターへの愛はゆるぎない。
エッセイ執筆、テレビ、ラジオ等のメディアでの露出も多く、
『いち国民いち楽器』を提唱し、広く音楽文化に貢献。洗足学園大学ジャズコース客員教授。
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