**名取春仙(なとり しゅんせん)**は、大正から昭和時代にかけて活躍した浮世絵師、版画家で、特に役者絵(歌舞伎俳優を描いた作品)で知られています。
彼は従来の浮世絵技法に独自の写実的な表現を取り入れ、近代的な浮世絵版画の発展に寄与しました。
基本情報
本名:名取 常次郎(なとり つねじろう)
生年:1886年(明治19年)
没年:1960年(昭和35年)
出身地:山梨県北巨摩郡玉諸村(現在の山梨県甲府市)
画風と特徴
役者絵(歌舞伎俳優の肖像画):
春仙は歌舞伎俳優の個性的な表情や動きを写実的に描き、伝統的な浮世絵に近代的な感覚を融合しました。
特に、木版画による役者絵が高い評価を受け、斬新なデザインや色彩感覚で知られています。
写実性の追求:
春仙は俳優の特徴や衣装の細部まで丹念に描写することで、従来の浮世絵とは一線を画するリアルな表現を確立しました。
一方で、装飾的な背景や構図には浮世絵の伝統的要素を残しています。
新版画運動への参加:
春仙は、伝統的な浮世絵を現代的な感覚で再解釈した「新版画運動」に参加しました。
この運動は、版画家と版元、彫師、摺師が協力して制作するシステムを復活させたもので、彼の役者絵もこの運動の中で制作されました。
代表作
「市川左團次の忠信」(1920年):
歌舞伎役者・市川左團次を描いた役者絵。
春仙の写実的な表現が高く評価された作品。
「中村歌右衛門の藤娘」:
歌舞伎の名場面を再現した華やかな作品。
「片岡我當の道成寺」:
歌舞伎の演目「道成寺」を題材にした作品。
動きと緊張感のある表現が特徴。
「嵐璃徳の船弁慶」:
力強い線と色使いで舞台の躍動感を表現。
活動と評価
春仙は、版元・渡邊庄三郎との協力のもと、多くの役者絵を制作しました。
この役者絵シリーズは、国内外で高い評価を受け、新版画運動の成功の一端を担いました。
彼の作品は日本国内だけでなく、海外でも高く評価され、日本美術の近代化における重要な存在とされています。
その他のエピソード
日本画との関わり:
春仙は日本画家としての訓練を受け、初期は日本画を手掛けていましたが、その後版画制作に専念しました。
地元とのつながり:
山梨県出身の春仙は、地元の文化にも深く関わり、現在でも彼の作品は山梨県立美術館などで見ることができます。
晩年
晩年は画業を縮小しましたが、役者絵を中心に浮世絵版画の復興と近代化に大きな足跡を残しました。
1960年に死去しましたが、彼の作品は現在も多くの美術館やコレクターによって所蔵されています。
表具寸法(軸先含む)★約37×180
本紙寸法★約30×96
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