-- B10951 宣経寺日慶独座大雄峰一行：真作

特定の作者の作品としている場合は、「真作」あるいは「模写」と明記します。なお、「真作」とする場合、万が一「真作」でなかった際には返品を受けます。

B10951 宣経寺日慶独座大雄峰一行：真作
B10951 高さ：178.6センチ　横径(軸先含む)：37.0センチ
状態：シミ少々あり。紙本・肉筆。合箱。本紙サイズ　縦径：93.8センチ　横径：27.1センチ
独坐大雄峰（どくざだいゆうほう）　ある時、一人の僧が百丈の懐海禅師に尋ねて言うのには、「如何なるか是れ奇特の事―この世で一番有り難いものは何ですか。一番貴いものは何ですか」どんな宗教でも、まず一番有り難いものは神であり、仏と言うであろう。あるいは法と言うであろう。禅宗ではいったい何が有り難いのか、と。うっかり百丈が仏だの法だのと答えるならば、ただではすまさんという所存だ。そこで百丈が答えるのに、「独坐大雄峰―俺が今現に生きてここに坐っておることが一番有り難いわい」何と爽快な一句ではないか。これしかないであろう。めいめいが生きて、そこに坐っておるという事実以上の有り難いものはない。金が有り難いか、屋敷が有り難いか、身分が有り難いか。生きておるから金がいるのだ、生きておるから屋敷がいるのだ、生きておるから出世も悪くないのだ。一番大事なのは、今ここに生きておるということだ。言うならば、釈迦も達磨も、俺が生きておるから苦労されたのだ。俺が生きておるから太陽が照っておるのだ。俺が生きておるから空気があるのだ。丈云く、独坐大雄峰。俺が今現に生きてここに坐っておることが一番有り難い、と。
一六世日慶現住職・武内好晴(一七世）　寛永五年（一六二八）に、蓮心寺三世円雄院日格の弟子鷲仙院日陽により、城下新町に創立。師日格を開山とし、日陽は二世となる。旧の山号は広布山、洪福山とも称したが、天明九年（一七七二)に檀徒の陽成院妙儀の功により、その法号から妙儀山と改称（追号）した。　天明三年(一七八三)落雷で堂宇焼失、寛政元年（一七八九）大水害に偶う。一三世日苗の代に本堂、妙見堂、庫裡などを修復した。一四世日円は本堂・書院を新築し、境内地を拡張するなど中興と仰がれた。そののち昭和二〇年（一九四五）戦災により堂宇を焼失したが，一六世日慶の代に、戦後の都市計画により現在地に移転した。二八年から本堂、妙見堂などの復興が行なわれ、五六年には宗祖七〇〇遠忌事業として境内地を整備、書院の増改築をなす。平成三－五年現住日芳代、境内地を拡張し庫裡新築。平成十七年整備。現在に至る。境内には水徳浄行堂、水子観音像がある。

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（2022年 12月 7日 14時 38分追加）

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