【商品の説明】
<お知らせ> 令和7年11月19日から30日まで 久々に、遊佐町内の稲川コミセンで遊佐刺し子ギルドが展示会を行います。
地元出身の陶芸作家とのコラボは2回目。陶芸作家と遊佐刺し子ギルド、お互いにインスピレーションを刺激しあってのコラボ展、
どうぞお楽しみに
この本は、遊佐刺し子の多彩な図案・パターンと、研究会の仲間たちによる制作の実際を紹介する本です。
遊佐刺し子と他の刺し子の違いは何でしょう?
遊佐の女性たちは、刺し子を「型付け無し」で刺してきました。
下絵無しで模様を刺せるほど、昔の女性たちは暮らしに必要な手仕事、裁縫に熟達していました 。
だからこそ、遊佐刺し子には現代の私たちの心に響くものがあるのです。
彼女たちの伝統は、遊佐刺し子として今に受け継がれています。
遊佐刺し子とは?
「庄内刺し子」と聞けば、故永六輔さんが着た刺し子袢纏を思い浮かべる方は今でも少なくないと思います。
あの見事な刺し子袢纏、実は遊佐町の女性(遠藤あやめ.さん)が遊佐刺し子で作りました。
残念ながら遠藤さんは近年、103歳で亡くなられました。
遊佐刺し子は、文様数の多さからみても十分に庄内刺し子を支える縁の下の力持ちなのですが、
麻の葉刺し以外の模様はすべて下絵を描かずに模様を刺し出し、描き出してしまうところが
遊佐刺し子の真骨頂です。
(実は庄内刺し子も、古作の上手な作品は例外なく型付け無しで刺されていますが、
今は習得する上での簡便性を前面に出した結果、型付けするのが一般的になってしまいました。
これはとても残念なことだと私は思っています ←あくまでも個人の感想です)
・・・日本には古来、刺し子と言う素晴らしい手仕事が各地にあり、女性や職人の手により各地で受け継がれてきました。
そして山形県遊佐町にも、私たちが遊佐刺し子と呼ぶ独特の手仕事があります。
大正時代に来県した柳宗悦氏が、限られた調査時間の中で県内各地を回った時、庄内地方では刺し子を見出して下さったおかげで、
柳氏が名付けた「庄内刺し子」はブランド名として全国に知られるようになり、今では「庄内刺し子教室」が数多生まれています。
ですが同じ庄内地方の刺し子とは言っても、庄内刺し子は南庄内、遊佐刺し子は北庄内の中でも遊佐町独特の刺し子であり、
遊佐刺し子と庄内刺し子は地域を異にする別なものでした。
それなのに今まで、どちらも「庄内刺し子」として、文様も本来の用途も区別することなく同一視・同じ物扱いされています。
そのことに気付いた遊佐の池田鉄惠さんらのグループは、昭和40年代から、中央公民館活動の一環として基本文様30ほどを纏め、
また後続年代にあたる髙橋閉代さんらのグループは農協婦人部の活動として、
ほかにも昭和40年代から今に至るまで、何人もの遊佐の女性たちが、
鉄恵さんらが選定した遊佐の基本文様をもとに、遊佐独特の数々の伝承文様と刺し方の知恵を、一人一人の手を取るようにして、
北庄内の庄内町(旧余目町)や旧平田町、酒田市、南庄内の鶴岡市、内陸では米沢市に「庄内刺し子」として伝え、
文様数は10種前後だった遊佐以外の庄内の地域に、遊佐刺し子の多様性溢れる文様を、惜しげもなく、献身的に分け与えてきました。
このように昭和40年代以降、遊佐刺し子は庄内刺し子全体を大きく下支えする存在になったのですが、
それでも庄内刺し子の「本家」を自任なさる南庄内の城下町鶴岡市とその周辺地域の女性たちには、
遊佐の伝承文様を「あれは庄内刺し子ではない、ああいう文様は見たことが無い」と仰る方が多いようです。
この本では、遊佐に伝わる代表的な古作刺し子着を多数掲載し、主要な130種の文様を「遊佐刺し子文様図鑑」にまとめ、
さらに現代の応用作品を写真入りで紹介しています。
「遊佐刺し子とその歴史」研究会からの出品です。
この本に掲載した、およそ50枚の遊佐刺し子仕様橇曳き法被(制作後80年から200年あまり経過)の写真画質は、
小松写真印刷の協力を得て素晴らしく、拡大にも十分耐える仕上がりですので、皆様に十分ご満足いただけるものと確信します。
特に遊佐刺し子文様図鑑の項では、橇曳き法被に残る文様、他所の地域から先人が気に入り借用し町内に伝えた文様、
そして江戸後期から明治にかけて人気があった裁縫独習帳には必ず載っていた「雑巾刺し」から取り入れたと見られる文様なども、
出自が判るものはそのように分類しました。
また、共著者らが執筆当時夢中になっていた葛飾北斎(江戸時代)考案の見事な文様や、
共著者らが考案した独自の文様も、分類収載しています。
イマジネーションギャラリーの項でご覧になる、遊佐刺し子に驚きを隠さないイギリスのキルト仲間の様子は、
あなたの創作意欲を刺激し、思いがけないヒントを与えてくれるかもしれません。
歴史的記述が多いシリーズ2冊目(続編)とともに、第3弾、ぜひお楽しみください。(2冊目は別売です)
これらの本はこのオークションの他、遊佐町の書店 ブックス・ほんま(2冊目および第3弾)、Amazon.co.jp(第3弾のみ) でも
取り扱っています。
ブックス・ほんま の連絡先は ℡0234-72-5840、fax72-5841。アマゾンでは「遊佐刺し子に遊ぶ」でご検索ください。
重要)))刺し子や刺繍が初心者の方は、必ず各種の手芸教室や指導者のいる環境で、基礎から取り組まれることをお勧めいたします。
【商品の状態】使用状況:新品
注意事項:返品はご容赦ください。
2018年11月初版第1刷。
<価格につきまして>
オークション出品時の価格は税抜き本体価格であり、即決価格2970円(当社の落札希望価格)は税込みです。
送料(ゆうメール代310円)ならびに振込手数料は落札者様でご負担くださるようお願いいたします。
この本は、遊佐町公式の「ふるさと納税返礼品」にもなっています。遊佐町のふるさと納税、よろしくお願い致します。
★)この本は「遊佐刺し子に遊ぶ」3部作の3冊目です。3冊の中では刺し子図鑑が最も充実しています。
歴史的記述に関心をお持ちの方は1冊目および2冊目をご覧ください。
1冊目2冊目は全国の主要な図書館、あるいは地元遊佐町の町立図書館に蔵書がありますので、
図書館ネットワークを介しお問い合わせください。問い合わせ先の図書館で貸出し禁止となっていなければご覧になれます。
出品元(出版社)は「遊佐刺し子とその歴史」研究会 代表 佐藤です。今後ともよろしくお願い致します。
遊佐刺し子に取り組むには体力知力気力の全てにおいてフルパワーが必要です、御覚悟くださいませ! 出版元より、老婆心でした。
★遊佐刺し子には、まるで津軽こぎんの裏刺しの様な文様があります。
津軽地方と庄内地方は、たとえば季節では3週間前後のズレがあり、
田植えや雪掻き(除雪)その他の農作業に於いてお互いに協力し合ってきました。
姻戚関係も昔からあり、暮らしと仕事を通じた友情もまた育まれてきたようです。
そんな暮らしの交流があっても、同じ一目刺しながら出来上がりが異なる不思議!
人間って、不思議なものですね!